土佐のホエールウォッチングでクジラに会ってきたよ!
高知の海でクジラを見たい!!そんな想いから、高知県旅行3日目の朝から、ホエールウォッチングで長い船旅に出ることに!約5時間の旅でクジラを見ることはできたのでしょうか…!?実際に体験した立場から利用方法とか、注意点とか、クジラを見るコツとか教えちゃいまーす。
外観

2014年8月28日(木)、高知県の土佐市で行なわれた「土佐ホエールウォッチング」に参加しました。
概要
開催地 | |
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住所 | 781-1161高知県 土佐市 宇佐町宇佐 2752-7 (宇佐しおかぜ公園) イベントの運営場所であり、当日の集合場所です。 |
開催時期 | 4月中旬〜11月下旬 |
営業時間 |
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電話番号 | 088-856-1133 |
駐車場 | あり |
ウェブサイト |
アクセス
車でのアクセス
観光ガイド
料金・予約方法
「ホエールウォッチング」に参加するには予約が必要です。インターネット、もしくは電話から行なうことができます。料金は大人1人6,000円で、当日払いです。web予約のページにあるカレンダーで日ごとの空き状況を確認できるので、それを確認してから予約しましょう。web予約をした場合は、翌日くらいに確認メールが届きます。
- ご予約・お問い合わせ - 高知ホエールウォッチング宇佐
- 「ホエールウォッチング」の公式ウェブサイト。空き状況の確認、予約手続きができます。
注意事項
「中止になる可能性」があるので、観光旅行に来ている人は代替案をあらかじめ用意しておくのが無難です。中止になる場合は先方から電話をしてくれます。私たちの場合は前日夕方に「人数集まったから出航確定だよー」って親切に連絡がありました。
また、クジラが見えなくても返金はありません。船長さんと話したんですが「今までの経験から8〜9割は見れるき、安心して」とのことでした。クジラを予定通り見に行くイベントというよりは、クジラに出会うチャンスをもらうイベントだと思った方がよさそうですね。発見した時の感動は大きいですよー。
参加するにあたって注意事項があります。下記を覚えておきましょう。
- 所要時間は5時間ほど、予定によって延長するのでスケジュールに余裕を持っておくこと。
- 出発時間の20分前には受付会場に集合すること。
- 天候により中止になる場合があること。
- 最低人数の6名以上、集まらなかったら中止になること。
- 当日、クジラが見えなくても文句を言わないこと。
持ち物と服装

服装は特に気を使う必要はありません。私は普段着にスニーカーで参加しちゃいました。乗船後、ライフジャケットを着ます。レンタル料などは発生しません。ちなみに、雨が降った時は雨合羽も貸してくれます。私たちは途中で雨に遭いました。
忘れてはいけないのが酔い止めです。船は常時揺れているのはもちろん、クジラの探索場所に着いたらあちらこちらに移動するのでさらに激しく揺れます。そこらのコンビニやドラッグストアで売っているものでいいので、持参して、乗船前に飲んでおいて下さいね。
カバンの持ち込みも可能ですが、持ち物は最小限にした方がいいです。スマホと撮影機器、充電切れが心配なら加えて充電器があればOKです。私はiPhone5と充電器だけ持っていきました。荷物は車に置いてきちゃいましょう。船が揺れて撮影機器を落とすことがないよう、ストラップなど、機器の命綱的なものがあった方がいいかもしれません。私は持って行きませんでしたが、「落としたらどうしよう」と常時、不安でした。
船は安全?
小さいお子様連れの人なんかはこれが一番気になると思います。まず、主催している協会の案内では、「これまでに船から落ちた人は1人もいない」とのこと。
今までに海に落ちた方はおられません。
実際に乗ってみた感想ですが、しっかりと手摺りに掴まっておくことで海に落ちる心配はないと思いました。が、揺れは激しく、特にそれに慣れない前半は注意が必要です。ちなみに私は、座席から立つ時に揺れでコケました。あと撮影機器はストラップなどがないと落とす人はいるだろうなーと感じました。
ちなみに私たちが乗船した時は、小学生低学年の子供2人を連れた女性が参加していましたが、2人のお子様ともその女性が付きながら終止、楽しんでいた様子でした。嫁さんは途中で酔いました。で、酔い止めをもう1錠飲んでその作用で眠たくなって寝ていました(笑)。席に座ればある程度、そのように休めます。吐いた人、ダウンした人などはいませんでした。
トイレについて

船内にトイレもあるので安心して下さい。だけど、ここではあまりしたくないと思いますので、乗船前にしっかりトイレを済ませておきましょう。
クジラの見どころ

この「ホエールウォッチング」で見れるクジラはニタリクジラというそうで、主に4つの行動を行ないます。これらを知っておくと、いざという時にシャッターチャンスを逃さないと思うので予習しておきましょう。
- ブロウ
- いわゆる潮吹きです。クジラにとっては息継ぎにあたります。これは出現の行動で、船長はこの潮吹きでクジラを発見します。船の近くで行なうこともあって、乗客が潮を浴びてしまうことも稀にあるそうです。そうしたらかなりレアで嬉しいですねー。
- ペダンクルアーチ
- 「ブロウ」が出現の合図なら、この「ペダンクルアーチ」はサヨナラの合図です。身体をアーチ状にくねらせて深く海に潜って行ってしまいます。
- フィーディング
- いわゆる「頭出し」です。イワシを食べるために、海面から垂直に豪快に顔を出します。秋によく見られるそうです。私たちの航海では見ることができませんでしたー。残念!
- ブリーチング
- 「これが見れたら奇跡!」というアクション。腹を空に向けながら、思い切り華麗なジャンプをするそうです。この場面に出会ったら肉眼で目に焼き付けるか撮影するか迷いそうですね(笑)。
レポート
いざ、クジラを見る旅へ

ここからは観光レポートをお楽しみ下さい。高知旅行の3日目、朝6時起きで宿泊先の国民宿舎から「宇佐しおかぜ公園」へ。宇佐の街並み、のどかで見ていて気持ちいい。ちなみに、何十年も前の話ですが、この地で大津波が起こった時は、奥の山まで波が達したと言います。これには驚きました。
施設内には早くから、乗船するメンバーが集まっていました。船員さんたちが談笑しています。
施設に入ったら受付を済ませちゃいましょう。料金を現金で支払います。
受付でもらえる、お腹に貼るタイプの酔い止め薬。おへその下辺りに貼っちゃいましょう。私、この部分に毛があって、夜、剥がす時に叫びました…。
そんなこんなであっという間に出港時間が…!みんなでゾロゾロと船に向かいます。
出港!!目的地までのんびりと…

私たちが乗った船は「宇佐 正純丸」。船長は土佐湾を知り尽くした漁師の村松さん。
- 船の紹介
- ホエールウォッチングで使用する船の紹介ページ。船を運転するダンディな漁師さんたちを見ることができます。
さっさ、さっさと船に乗り込んじゃいましょう。揺れるのでご注意。
席に置いてあるライフジャケットをみんなが着たら早速、出航。「おおっ、もう?」というくらい早いです(笑)。目的地までは片道で1時間30分もあるので、船を走らせながら説明していく感じです。
クジラがいるポイントまでは各々、雑談したり、スマホをいじったり、眠ったりと自由です。酔い止めの効果でかなり眠たくなりますよ。意外というか当然というか、視界は水平線だけなので、途中で釣り船とかを見かけるとテンションが上がります(笑)。
運転する船長とは別に、主にクジラを発見して誘導する役割を担っていたのが、この鳴滝さん。乗客の一人一人に話しかけ、身体面でも心理面でも良いサポートをしてくれました。「写真撮らせて下さーい」と頼んだら快くピースサイン。
鳴滝さんはタブレットを持っていて、ことあるごとに使い方を尋ねられ、何故か乗船時間の半分くらいは私が操作してました。Android、全然分からなかった(笑)!それがきっかけで気軽に話しかけることができたから、よかったです。
長いようで短い、というわけにはいかずやっぱり長い時間を過ごしていると鳴滝さんが「もうすぐだからみんな船頭行って〜」と案内します。我先にと、船頭へ駆け出す私たち。ここ、気を付けましょう。船の揺れに慣れてないと転びます。絶対に手摺りを手放さないことと、お子様連れの場合は子供から目を離さないことですね。大袈裟に言いはしましたが、手摺りを掴んでおけば大丈夫です。
もう1つ言っておくと、船の先頭に行く必要はほとんどありません。そもそもクジラがどの方向に出現するかは分からないので、揺れの大きい先頭よりも、座席すぐ近く、船の中央辺りにいた方が得です。どれくらい揺れが激しいかは、上記の動画を見てみて下さい。
ポイントに到着!!クジラの出現だ!

私たちが、船の激しい揺れにてんやわんやしている中、何もないかのように、鳴滝さんがおもむろに指定席に座ります。どこかというとここ(笑)。えっと、船、激しく揺れてますけど!?
クジラが現れるのを辛抱強く待っていると、突然、「○×△〜」という叫び声が!?
自分だったら絶対に投げ出されるだろうなー。という位置で平然と座っている鳴滝さんを見て、一般人と漁師さんの「差」を見せつけられました。鳴滝さんがここから海を見渡し、クジラの潮吹きを見つけて船を誘導しているのです。動画の最後あたりの叫び声は、鳴滝さんの「クジラいたぞーーー」というかけ声。
ポイントに着いてから、早くも鳴滝さんのかけ声。ニタリクジラが出現したそう!方向を言ってくれていたようなのですが、全然聞き取れませんでした(笑)。この辺りは言葉の違いもあるので慣れが必要ですね。クジラが出現したということだけは分かったので、辺りを見渡すと…。
いましたーーーー。クジラが浮き上がってきていましたよ!ブロガー根性で、肉眼で見ながらもiPhone5で撮影。数撃ちゃ当たるで連射します。そして撮れたのがこのシーン。これはブロウという行動。潮吹き(息継ぎ)ですね。鳴滝さんは、広い海の中、この潮を頼りにクジラを発見します。
出現したと思ったら、すぐさま翻るニタリクジラさん。今度はペダンクルアーチといって、潜水するために身体をくねらす行動。この後すぐに潜って、もう出てきませんでした。一瞬の出来事だったんですが、船内には歓喜の声が響きました。クジラ見れてよかったーーー。
しばし探索、そして2頭目のクジラが出現!

基本的にこの「ホエールウォッチング」、時間のほとんどはクジラを探しながら漂っています。往復する3時間を除いて2時間もの間、探索して会えるのは3〜5回です。ちなみに写真右の方に見える黄色い灯台のような建築物は黒潮牧場ブイと言います。カツオなどの、海に浮いた流木類に集まる習性を利用する仕組みを備えていて、漁獲しているそうです。クジラを待つ間に、ここもホエールウォッチングでしか来れないレアな観光ポイントなので撮影しておきましょう。
土佐の漁師さん。激しい揺れの中、平然と釣りをしている姿はかっこいい。船長さんが「(クジラを)見たかー?」と話しかけたりしていて、この辺りの人たちは仲がいいんだなーとほっこり。無線からは「あそこでクジラ出た」とか、色々な船とのやり取りが聞こえてくるんですが、何故か途中で夫婦喧嘩が。「ニスを塗った、塗らない」とかクジラとはカケラほども関係ない会話を繰り広げています。
そうこうしている内に、30分くらいは経ったでしょうか。再び、鳴滝さんの叫び声!声で判断できない人は、鳴滝さんがどっちを向いているかを確認するといいですよ。私は2回目はそうしました。

今度は近い位置にクジラが出現!真横からいい感じでブロウを撮影することができました!!浮き上がってくる姿は戦艦のようなイメージ。

これがこの日、一番のベストショット。最大限、身体が映っています。いやあ、本当に来てよかった。この後、3回目に出現したクジラも同じくらい近くだったんですが、最後はレンズ越しではなく肉眼で見たので写真はありません。5時間で3匹と、これ以上ないくらい貴重なシーンを楽しむことができました。

今回はブロウとペダンクルアーチというオーソドックスな行動を見ることができました。海面から豪快に頭を出してイワシを食べるフィーディングを見ることができなかったのは残念ですが、また来る理由ができて嬉しくもあったり?大満足でしたよー。
写真集
お二方とも、頼りになる船乗りさんでした。
当日の天候はこんな感じで曇り気味。おかげで、真夏ですが涼しくてよかったです。
開始までに時間があったら、駐車場から公園入り口まで歩いてクジラのモニュメントとか撮影しておくのをお勧めします。そこにはジョン・万次郎の伝記があります。日本に多大なる海の知識をもたらした、この高知土佐の有名人。
ホエールウォッチングの出発地点は、かつてジョン万次郎が漂流に向けて、と言ったら変ですが出港した地でもあります。くじらの駅という言葉には2つの意味がかけられているんですねー。
待ち時間は受付施設内を見学してると飽きません。色んな芸能人のサインがありました。宮川大輔さんは「まゆみの店」にも行ってたな…。色んな観光案内があるから予定が埋まってない人はどうぞ。
これまでに撮影されたクジラのベストショットなんかが展示してあります。堀北真希さんの写真が飾ってあるのは「県庁おもてなし課」という映画でこの高知が舞台になったから。
「このクジラよくできてるなー」と、待ち時間に周りで撮影しまくっていた怪しい人物は私です。
夜やることが無さすぎて、ドライブがてらに撮影した、夜のクジラさん。ライトアップも綺麗でした。
ライトに映えるクジラさん。この宇佐の町は19時くらいから本当に辺りが真っ暗なので、物凄い目立ちます、ここ…。
駐車場の壁一面に描かれていた絵。近くの高校の美術部の生徒が描いたそうです。「でっかい海に鯨を見に行かんかえ?」。
私たちが乗った「正純丸」のロゴです。
多くの船長さんたちの、経験により蓄積された貴重な情報。クジラが見つかりやすいポイントが紹介されていました。
クジラ、イルカの目撃情報を記録しているホワイトボード。かなりアバウトですね(笑)。いくつかコースの候補があって、その中から目撃情報があったものを選ぶということでしょうね。私たちが参加した日はちょうど真ん中のコースになりました。
受付などをする施設の外観です。
個人的な評価
4.9
今回の高知旅行の中で一番思い出に残る観光になりました。まさに大満足。この日は他の日に比べたらクジラの出現回数は少ない方だったと思うんですが、数なんて関係ないんですよね。50km近くも離れた非日常な海の上で、さらに非日常な生物を見る。「日常から離れる」のが旅行の1つの醍醐味なら、このホエールウォッチングはその最たるものでしょう。4.9にしたのは、次回参加してフィーディング、奇跡が起こってブリーチングを見ることができた時に取っておくためです。また来まーーーす!
この記事では、鳴滝さんと船長さんの写真を掲載していますが、あらかじめ、本人に掲載の許可をいただいています。確認したら「どんどん載せて宣伝しておくれ」とのこと。この記事を見た人は、ぜひ参加して下さいね!