まゆみの店の鍋焼きラーメンが美味すぎて感動しました。
高知旅行3日目のランチでは、土佐市と隣接する須崎市に足を伸ばし、「まゆみの店」という鍋焼きラーメン店を訪れました!本場鍋焼きラーメンとはどんなものか、興味津々…。
外観

2014年8月28日(木)、高知県の須崎市にある「須崎名物 鍋焼きラーメン専門店 まゆみの店」を訪れました。
概要
名称 | |
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住所 | 785-0016高知県 須崎市 栄町 10-14 |
定休日 | 水曜日 |
営業時間 |
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電話番号 | 0889-42-9026 |
麺の種類 | 自家製 |
席 |
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駐車場 | あり |
メニュー
鍋焼きラーメン | 600円 | カレー鍋焼きラーメン | 900円 |
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塩鍋焼きラーメン | 600円 | キムチ鍋焼きラーメン | 280円 |
先入れ雑炊鍋焼きラーメン | 750円 |
ざるラーメン | 600円 |
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ごはん | 200円 | おにぎり3個 | 150円 |
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カレーライス | 600円 |
アクセス
専用駐車場
- 中村街道(388号線)を北から南に下って行き、トンネルの手前の道を左折すると、「まゆみの店」の店舗があります。駐車場へは、店舗の右側を抜けていき、最初の曲がり角を左折すると、すぐ右側に見えてきます。
店舗がある区画を回り込むようにして、右側、左側、どちらからでも辿り着くことが可能です。真ん中にある大通り、中村街道(388号線)から入るタイミングにだけ気を付けて下さい。私は逃してトンネルに入ってしまいました(笑)。もしトンネルに入ってしまった場合、トンネルを抜けたところすぐ右側にレストランの大きい駐車場があるので、そこを使って反対方向に戻りましょう。
駐車場は店舗から1分くらい。車ごとの枠線がないので、センスで停めましょう。満車になるってことはほとんどないと思うので適当に…。
レポート
鍋焼きラーメン

今回注文したのは「先入れ雑炊鍋焼きラーメン」、750円。代表メニュー「鍋焼きラーメン」に、あらかじめ雑炊用のご飯が加えられたものです。最初はこんな感じで出てきます。須崎市の「鍋焼きラーメン」には7ヶ条なる条件があるのをご存知ですか?小出しに紹介していきます。まずは「たくわん(古漬けで酸味のあるものがベスト)が提供されること」。

「お鍋が熱いき、気をつけて食べてよ。」という案内通り、フタがグツグツと震えています。隙間からは沸騰したスープが…。うほー、開けるのが楽しみ!鍋焼きラーメンは、「出前する時に冷めないように」という想いがきっかけで生まれたそうですよ。
ここで7ヶ条が2つ、「器は、土鍋(ホーロー、鉄鍋)であること」「スープが沸騰した状態で提供されること」。

そして開けたのがこちらー!うわーーー、一気に広がる醤油ラーメンの良い匂い!…「スープは、親鳥の鶏がら醤油ベースであること」。

ラーメンに生卵…、これを考えた人は天才だと思います。鍋焼きラーメンといえば生卵なので、茹で切ったらいけません。このようにグチュグチュとかき混ぜることのできる状態がベスト。

チャーシューではなく、このくらいのサイズの鶏肉が、これでもかってくらい入っています。これが癖になる、癖になる。雑炊と組み合わせたら最強の一品。

そして特徴的なトッピングがちくわ。「ラーメンにちくわ!?」、これが意外や意外、とってもよく合うんです。…なんてことは特に感じません。味に関してだけ言えば、あってもなくてもいいような食材。だけど、ちくわは「鍋焼きラーメン」にとって欠かせない材料。何故かを知るには歴史を少し知る必要があるでしょう。
鍋焼きラーメンを発明したのは、谷口兵馬(たにぐちひょうま)さんで、彼は戦後間もなく谷口食堂という、後にこの地、鍋焼きラーメン界の間で伝説となる店を開きました。この須崎市周辺で当時、限られた中から調達できる食材として使われていたのが、この「ちくわ」というわけです。ちなみに「谷口食堂」は1980年に惜しまれながらも閉店しました。
須崎市の鍋焼きラーメンといえば、「ちくわ」なんですね。そう思って食べると味わい深いものがあります。7ヶ条、「具は、親鳥の肉・ねぎ・生卵・ちくわ(すまき)などであること」。

このラーメン、めーっちゃくちゃ美味しいです。本当に酷い話、「地方の鍋焼きラーメン?ああ、インスタントラーメンを鍋で煮てそれが物珍しくて有名になっただけでしょ」とか正直思っていたんですが、土下座して撤回したいくらい全く違いました。というかどんだけ性格悪いんだ、自分…。「麺は、細麺ストレートで少し硬めに提供されること」。

ものすーっごく作り込まれてるのが素人でも即分かるような、深い味わいのスープ。ちょっと濃いめの醤油味は硬い麺や雑炊ご飯と食べるとちょうどいい。

冗談抜きに一回飲むと癖になって最後まで飲んでしまいますよー、これ。私、自分のと嫁さんの残りスープ全部飲んでしまいました…。体重計に乗りたくない…。あと嫁さん、ちょこっと飲ませてって言って全部飲んでごめん…。

能書きはどうでもいい。食え食え〜!という感じで写真を紹介していきます。美味い醤油スープが染み込んだご飯!ネギ!鶏肉!

覚悟ができたら、生卵を崩せ、崩せ〜。なんだこの良い感じの混ざり具合は…。

醤油味の濃いめのスープを生卵でちょっとマイルドにして硬い麺と一緒に食すがよし。満足するまで食すがよし。

先入れの利点で、麺をおかずにしてご飯を食べちゃったらいいじゃない!いやあ、大満足でした。ごちそうさま!
鍋焼きラーメンの7ヶ条
「須崎市の鍋焼きラーメン」の7ヶ条を整理したのが下記の表。「まゆみの店」はその全てを満たしていました。
須崎市鍋焼きラーメン 〜 7 つ の 定 義 〜
1.スープは、親鳥の鶏がら醤油ベースであること。
2.麺は、細麺ストレートで少し硬めに提供されること。
3.具は、親鳥の肉・ねぎ・生卵・ちくわ(すまき)などであること。
4.器は、土鍋(ホーロー、鉄鍋)であること。
5.スープが沸騰した状態で提供されること。
6.たくわん(古漬けで酸味のあるものがベスト)が提供されること。
7.全てに「おもてなしの心」を込めること。
写真集
店内風景。焼き鳥屋さんのような外観の中は、こじんまりとした食堂の雰囲気。所狭しと人形が置いてあります。
壁に向かう形で座るカウンター席。
それにしてもまねきネコが多い、多い。まねきブタなんていうのも混ざっていました。可愛い…。
壁には有名人の写真やサインがギッシリ。「まゆみの店」は2014年現在、「橋本食堂」というお店と並んで、須崎市の鍋焼きラーメン界隈ではツートップの人気だそうです。
サインの書体だけあって、1つも読める名前がありません。かろうじて「メレンゲの気持ち」というテレビ番組で取り上げられたことは分かりました。誰のサインか分かったら、コメント欄かTwitterなどで教えて下さい(笑)。こういうサインを飾っているお店って、「昔のものばかり」っていうところも多々あるんですが、この店は今年2014年のものも多く、人気を感じさせます。
こっちはよく分かる!「キン肉マン」のゆでたまごさんに石塚英彦さん、写真に写っているのはケンドーコバヤシさんと宮川大輔さんですねー。石塚さんのは沖縄県旅行で黒島に行った時も見かけたなー。
資料集
須崎名物「鍋焼きラーメン」 プロジェクトX

店先にあったのぼり。これは「まゆみの店」のものではなくて、この須崎市にある50近くの鍋焼きラーメン店が共通で掲げているのぼり。須崎市ではプロジェクトXなる計画で、「鍋焼きラーメン」で町おこしをしているんです。
- 須崎名物「鍋焼きラーメン」 プロジェクトX
- 須崎市商工会議所の公式ホームページ。プロジェクトXについての説明が載っています。興味のある人は、面白いので読んでみて下さい。

そしてこの「プロジェクトX」の企画に賛同したのが、あのやなせたかしさん。高知県出身で、アンパンマンの生みの親でもある彼が、鍋焼きラーメン用に作ったオリジナルキャラクターがこのなべラーマンです。肩に乗っているドキンちゃんみたいなのがカウちゃん。日本で「ニホンカワウソ」が最後に確認されたのが、この須崎市。ということでカワウソのキャラクターなんですね。
女将の澳本まゆみさん

女将の澳本まゆみ(おくもとまゆみ)さん。高知弁で「〜き」は、「〜だから」と訳せば良いよう。持ち帰りや県外発送もあるそうです。インターネット経由では下記サイトから購入できます。さすがに現場の味には劣るでしょうが、気に入ってまた食べたかったら注文しちゃいましょう。料金は5袋で4,000円です。
- 「まゆみの店」の鍋焼きらーめんセット
- 鍋焼きらーめん(鍋焼きラーメン)発祥の地!高知県須崎市で圧倒的な人気を集める本物の味。「土佐うまいもの100選」に選出されたそうです。
個人的な評価
5
大満足、超満足の食事となりました。今まで世界一美味しい醤油ラーメンは「元祖まぐろラーメン」だと思っていたんですが、自分の中でその牙城が崩れた感じ。それくらい、ここのスープはとにかく衝撃的に美味しかったです。高知旅行で近くに来たら、ぜひこの「まゆみの店」をコースに加えて下さい。絶対に損はしないはず。
「このラーメン毎日食べるために地元に住みたい!」とか思ったけど、一生の内に1回か2回しか行くチャンスがないからこそ、通常以上に美味しく感じることができるんじゃないかなーとも思ったり。次回高知旅行時には、この「まゆみの店」と人気を争うっていう「橋本食堂」にも行ってみたいなー。