竹林寺@高知-五台山に建つ五重塔が魅力の紅葉スポット!
2015年10月の高知旅行で五台山にある「竹林寺」を訪れました。あの「はりまや橋」の悲恋のエピソード、純真はここの住職だったと言います。そびえ立つ五重塔は圧巻の一言。11月中旬から12月の上旬にかけての紅葉スポット、お遍路コースの寺としても有名です。
外観

2015年10月18日(日)、高知県の高知市にある「五台山 竹林寺」を訪れました。
概要
名称 | |
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住所 | 781-8125高知県 高知市 五台山 3577 |
観光時期 | 年中無休 |
拝観時間 |
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電話番号 | 088-882-3085 |
駐車場 | あり |
開創年 | 724年 |
ウェブサイト |
アクセス
車でのアクセス

My遊バスでのアクセス

五台山公園からのアクセス
観光地図

竹林寺の全体地図です。観光の所要時間は30分〜1時間程度です。
レポート
竹林寺の風景

竹林寺には正面(牧野植物園側)、または西口(五台山公園側)から入ることができます。こちらは、正面側の山門です。「五台山」が掲げられ、両側には仁王像が建っています。
仁王像の金網の一部が空けられていて、そこから覗くことができるようになっています。それにしても写真に撮ると怖い…。
五重塔や本堂がある境内へ続く参道です。夜はライトアップされ、秋には紅葉が紅く染まります。
鐘を打つ撞木(しゅもく)は、竹で作られています。
竹林寺の寺紋です。
書院と庭園

山門の右側に進むと、庭園と書院があります。書院に入るにはチケットを購入する必要があります。忘れてしまったのですが(笑)、たしか400円くらいでした。My遊バスのチケットを見せると割引されます。
書院の中は何もありません。雰囲気を楽しみましょう。「五台聖境」と「善財童子」の人形が置いてあります。
途中、2カ所にスイッチが置いてあります。押すと、書院全体に解説音声が流れます。
古風な廊下の外には、美しい庭園の風景が見えます。
客殿の風景です。今でも、ここで様々な行事が行なわれているそうです。
高知県の県下三名園に数えられる庭園。秋には紅く染まります。2004年には、日本国名勝の指定を受けました。国名勝には、例えば「六義園」「兼六園」などがあります。
竹林寺の紅葉の時期は11月下旬頃。訪問するにはその頃がオススメです。毎年、その期間の土日には「秋まつり」が開催されます。
五重塔

竹林寺のメインスポットとも言える「五重塔」です。
五重塔の正面。五重塔の「塔」は、よくお墓の後ろに建てられている「卒塔婆(そとば)」が略された「塔」から来ていると言われています。
周辺には、このように紅葉が生い茂っています。シーズンは五重塔と紅葉の組み合わせが美しいでしょう。
本堂

竹林寺の「本堂」です。竹林寺に現存する最古の建造物で、国の重要文化財に指定されています。屋根の両端(軒反り)が軽快な曲線を描いていたり、屋根の下側の扇垂木(写真では影で見えず…)が放射線状に広がっているなど、特異な建築様式だと言われています。

ご真言は「おん あらはしゃのう」、ご詠歌は「南無文殊 三世の佛の母と聞く 我れも子なれば 乳こそほしけれ」です。参る時の参考にして下さい。
大師堂

「五重塔」の左側に建っているのが「大師堂(たいしどう)」です。
お線香、ローソクが1本10円で売られています。納奉に建てて参りましょう。
賽銭箱の手前には、手綱に繋がれた、なで五鈷(ごこ)があります。この手綱は、弘法大師と繋がっていると言われています。五鈷を撫でることで、ご縁を結ぶことができるそうです。
船岡堂

私は五台山公園の観光後にアクセスしたので、西口から入りました。入ってすぐに見えるのが、この「船岡堂」です。
船岡堂の「船岡」とは、明治時代の半ば頃、竹林寺の住職を勤めていた「船岡芳信」の名前から来ています。彼は傑僧と呼ばれました。あの「はりまや橋」で、駆け落ちに走った純信とは対象的に、邪念を振り払うために睾丸を抜いていたというエピソードがあります。
船岡芳信は、当時、廃仏毀釈(仏教寺院、仏像を怖し、寺院の特権を廃する運動)の影響で荒廃した寺の再興を目指して、全国を駆け回っていたといいます。
千体地蔵

続いて訪れたのが「千体地蔵」というスポットです。このように、無数の地蔵が並んでいます。
千体地蔵には、水をかけて祈願します。接待所に申し込めば、経木塔婆(木の板)を使ってご先祖様、過去霊位(死者)へ回向(供養のようなもの)をしてくれます。
千体地蔵の後ろには五重塔が見えます。この組み合わせも素晴らしい。
めぐりの森と仏陀

千体地蔵の向かい側には、夏には緑が美しく、秋には紅が美しい「めぐりのもり」があります。最近、2010年に整備されたスペースです。夜にはライトアップされます。
池の中には、ステンドグラスのドームに祀られた仏陀の石像があります。インドでお釈迦さまが悟りをひらき、仏陀になって初めて説法(初転法輪)した時の姿です。
合掌して、「南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)」と唱えてお参りしましょう。
善財童子

こちらは「善財童子(ぜんざいどうじ)」。可愛い少年の像が、石座の真ん中に建っています。後ろの樹々が少し紅くなっていますね。訪れたのは10月下旬ですが、ここの紅葉は11月の中旬。
善財童子は求道(悟りや真理の道を求めて修行すること)の志が高い少年。53人の善知識を訪ねて教えを乞い、最終的には悟りの世界に至ったといいます。この53という数字は、あの安藤広重の「東海道五十三次」の宿場数のもととも言われています。
像の頭を撫でると、徳を授かれると言われています。いい子いい子しましょう。
五智如来

「五智如来」という5つの像。大日如来の悟りの世界を表した立体曼荼羅(りったいまんだら)と言われます。大日如来を真ん中にして、それを囲むように4つの像が建てられています。奥の左側が「阿弥陀如来(あみだにょらい)」、右側が「不空成就如来(ふくうじょうじゅにょらい)」、真ん中が「大日如来(だいにちにょらい)」、手前の左側が「宝生如来(ほうしょうにょらい)」、右側が「阿閦如来(あしゅくにょらい)」です。この写真では4体しか映ってない…。
個人的な評価
4.9
元々は「五台山公園」に行くついでに寄ってみたのですが、内容盛り沢山で良かったです。高知で有名な「はりまや橋」にまつわる、あの純信とお馬の悲恋の物語。その純信が住職を勤めていたのが、この竹林寺です。このように、リンクしているのが面白いですよね。「はりまや橋」に行くならば、距離的には遠いですが、この「竹林寺」も併せて観光するとより堪能できると思います。もちろん、歴史など考えずに、単純に風景を見る目的で行くにも魅力的な場所です。古風な寺と五重塔の組み合わせ、秋には紅葉の景色を楽しみましょう。次回は紅葉を観に来たいので、期待を残して4.9点!