めがね橋@群馬-レトロな煉瓦アーチ!鉄道トンネルを歩いてきたよ!
群馬県は安中市にある「碓氷第三橋梁(めがね橋)」。赤レンガのアーチが、見上げた時にちょうど眼鏡のように見えるのが名前の由来です。間近で見上げた時のど迫力、橋からの絶景、そして、廃線になった鉄道トンネルの雰囲気を楽しめるスポットです。
外観

2015年6月29日(月)、群馬県の安中市にある「碓氷第三橋梁」を訪れました。
概要
名称 | |
---|---|
住所 | 379-0307群馬県 安中市 松井田町坂本 |
開放時間 | 24時間開放 |
電話番号 | 027-385-6555 (安中市観光協会) |
駐車場 | あり |
竣工年 | 1893年 |
ウェブサイト | 公式サイト |
アクセス
車でのアクセス
レポート
めがね橋を見上げる

めがね橋は、入り口でクライマックスと言いましょうか。最大の魅力は、この間近で見る巨大構造物の光景だと思っています。大自然の緑と、レトロ感たっぷりの赤レンガの組み合わせが文句なしに良い…。
かつて横川と軽井沢を繋いでいた、この、めがね橋のモデルは、ドイツにあった「ハルツ山鉄道」。設計はイギリス人のパウネル技師が主に担当し、彼を師事していた日本の古川晴一も手伝いました。2015年現在、廃止になった中では最大規模の構造物です。
このレンガの1つ1つが雰囲気を醸し出していますよね。その数、なんと200万個以上だそうです。途方もない数、当時の建設に関わった人たちに畏敬の念を感じます。
廃墟が好きな人たちにオススメしたいですね。私などが言うまでもなく、既にフリークの間ではお馴染みかもしれませんが(笑)。ところどころが老朽化していて、自然と一体化していってるよう。
入り口でどんどん時間を奪われてしまうのでご注意(笑)。色んな角度から眺めを楽しめます。自分なりの最高のアングルを発見して下さいね。
実は廃線時、めがね橋は解体される予定でした。当時の横川駅の駅長、高橋正さんをはじめとする関係者たちの反対運動により、旧国鉄を動かし、解体を免れたのだそうです。今では国の重要文化財に指定され、世界遺産登録を目指す存在にまでなりました。
めがね橋は、ユネスコの世界遺産への登録を目指しています。しかしながら、心ない人間による落書きがそれを妨害している現実があります。
めがね橋から眺める絶景

めがね橋それ自体も魅力なんですが、橋の上から眺める絶景も負けていません。「めがね橋を見たからもういいやー」と引き返さずに、ぜひ、橋の上まで登って下さいね。3分くらいで簡単に行けます。紅葉シーズンには、周りの樹々が真っ赤に染まるそうですよ。
上に行くには、橋の下にある通路をそのまま進んで下さい。
途中に山道の階段があるので、そちらに進みます。一応、山ビルがいるそうなので警戒しておきましょう。私たちは出会いませんでした。
3分ほど進むと、めがね橋の上に到着します。真夏日だったので、日差しが気持ちよかったです。ベンチがあるので、弁当を持って来て食べているカップルもいましたよ。
めがね橋の上はこんな感じで、廃線路は既になくなっています。観光者向けに整備されているんですね。
私たちが歩いて来た道を振り返ります。ちょうど入り口のところ。高いのが分かりますよね。高所恐怖症気味の私には、ここくらいが限界です。
快晴の眺め。富岡製糸場から来たのですが、山道のドライブも気持ちよかったですよ〜。
反対側はこんな感じ。向こう側にも線路のようなものが見えますね。夏はこのように緑いっぱいですが、これが秋には紅く染まります。さらに冬に雪が降れば今度は真っ白になっちゃいます。四季によって景色が変わるので何度でも行きたいスポットです。
なお、子連れの場合は目を離さないように注意して下さい。橋のたもとからは素敵な景色を眺めることができますが、このように柵が途切れているので無茶をすると落ちてしまう危険があります。
廃線トンネル、アプトの道を歩く

めがね橋のもう1つの大きな魅力が、この「アプトの道」。歩ける廃線路のトンネルです。めがね橋の右左、両側にトンネルがあって、自由に入ることができます。「アプトの道」という名前は、この線路の設計様式、「アプト式」から来ています。
アプトの道の地図。トンネルに入っては抜け、トンネルに入っては抜けてを繰り返すと、隣駅まで辿り着けるみたいですが、一般的には、橋に隣接する6号か5号トンネルをくぐるだけで十分でしょう。
橋同様、敷いてあった線路はなくなり、歩きやすく整備されています。中の空気はヒンヤリしていて、真夏は気持ちいいですよ〜。逆に冬はご注意。
奥に進むと、このように、どこか幻想的な雰囲気になってきます。何か現実世界から別世界、現在から過去へ続く道を歩いているような錯覚を覚えます。
出口を抜けると何が待っているのか。そこには川端康成の小説のような光景があるわけではなく、入る前と同じ風景が広がっているだけです。別世界を夢見ながらトンネルを抜けては、同じ風景に辿り着く。それでも次のトンネルへ。まるで人生の縮図。
レンガを間近で見ることができます。設計した人、構築した人、建築に関わった全ての職人たちの血と汗の結晶ですね。
なにやら妄想を膨らませながら歩いていた私を現実に引き戻したのはこの注意書き。時期によっては天井にツララが出来ることもあるので、気を付けましょうね。
個人的な評価
5
行く前は「めがね橋そのものを見るだけで終わりだろうな〜」と期待していなかったんですが、その予想を裏切り、内容盛り沢山で大満足でした。大自然が好きな人、ピクニックが好きな人、廃墟が好きな人、写真撮影が好きな人…、様々な人のニーズを満たす観光スポットだと思います。
当日は富岡製糸場から、この、めがね橋、続いて碓氷湖というコースで回りました。富岡製糸場から、めがね橋の間に「おぎのや」というドライブインがあり、この地域名物の「峠の釜めし」をテイクアウトできます。天気の良い日なら、めがね橋のベンチで釜めしをランチにするのもオススメですよ。