神津牧場@下仁田-大迫力!牛の大行進を見てきたよ!
群馬県は甘楽郡にある「神津牧場」は、日本初の西洋式の牧場。見渡す限りに広がる緑の牧場と、他では見られない牛の大行進が魅力のスポットです。乳搾りなどの体験コーナーもありますが、ただ観るだけでも最高の思い出になりますよ〜。
外観

2015年7月10日(金)、群馬県の甘楽郡にある「神津牧場」を訪れました。
概要
名称 | |
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住所 | 370-2626群馬県 甘楽郡 下仁田町大字南野牧 250 |
定休日 | 年中無休 |
営業時間 | 8:00〜17:00 牛の行進は毎日13時頃。 |
電話番号 | 0274-84-2363 |
駐車場 | あり |
開設年 | 1887年 |
ウェブサイト |
アクセス
車でのアクセスがオススメ
- 神津牧場、または近辺で宿泊するのでもない限り、徒歩でのアクセスはあまりオススメできません。自家用車がないならレンタカーを借りた方がよさそうです。というのも、最寄駅は「上信電鉄下仁田駅」と「JR小海線中込駅」があって、それぞれの駅からバスに乗るのですが、いずれもバス下車後は約1時間30分、歩く必要があります。
車でアクセスする場合、無料の駐車場を利用できます。上信越自動車道の下仁田I.C、または、佐久I.Cから大体40分くらいです。神津牧場へのルートはシンプルで、分かれ道がある場合も大きな看板があります。まず迷うことはないでしょう。
駐車場から神津牧場までは離れています。というのも、丘の高低差などで駐車場から施設が見えません。不安にならずに、一本道を真っすぐ歩きましょう。やがて牧場が見えてきます。
ちなみに、駐車場の「お手洗いはこちら」と書かれた看板の道を進むと、少しだけショートカットになります。森林の中を歩くのは気持ちいいですよ。
レポート
神津牧場の見どころは、何と言っても「牛の大行進」だと思います。約100頭の牛が一斉に群れをなし、牧場から授乳室への約1kmの距離を歩きます。その迫力たるや、遠足で来ていた幼稚園児たちも大歓声でした。このイベントは毎日、午後13時くらいに無料で見ることができます。
日本最古の西洋式牧場

神津牧場は、1887年に神津邦太郎が開設した日本最古の洋式牧場です。当時の明治政府が掲げていた「富国強兵」の実現のため、肉と乳製品を食べることで日本人の身体や精神を強いものにしようという信念があったといいます。
そして神津牧場を開設したのが、この標高約1.5kmの物見山からなだらかに広がった傾斜地です。ここで、自然とほぼ変わらない、自給自足が成り立つ環境で牛を飼育していくことを目標にしたそうです。
様々な研究、検証を経て、牛は、この傾斜地でも暮らしていける「運動能力の高さ」「環境への適応力」を備えたジャージー種の牛が選ばれ、最初は45頭からスタートしました。
今では日本の畜産業を代表する、多くの人から愛される牧場へと発展した神津牧場。畜産の明日を担う若者たちの研修場所としても貢献しています。牛の飼育や草地管理、乳酸品の加工、販売など、多岐に渡った教育を手がけているそうです。
様々な動物たち、そして広大な大自然という環境は、子どもたちの情操教育の場としても活用されています。
拠点となる休憩所

神津牧場に来たら、ぜひ、ソフトクリームを食べましょう。卵不使用、原料のほとんどがジャージー牛の濃厚な牛乳で作られた名物ソフトクリームです。とびっきり甘くて美味しいですよ!
駐車場から歩き始めて、最初に到着するのが、この拠点とも言える休憩施設です。ここでソフトクリームやおみやげを買ったり、食事休憩することができますよ。牛の行進は、この施設の隣の道を通ります。
当日は近くの幼稚園から子どもたちが遠足に来ていて大賑わいでした。この後、野生の鹿が入り込んでくるなんて楽しいハプニングも。もちろん、人間に慣れた大人しい鹿です。
売店の様子です。店員さんに「今日の牛の行進は何時頃ですか?」と尋ねると親切に教えてくれます。
乳製品のおみやげが盛り沢山。おみやげ購入予定の人は、有料の保冷剤もありますが、それよりもクーラーボックスを持参するのがベストです。
ソフトクリームと同じく、ジャージー牛乳で作られたのむヨーグルト。かなり、とろみがあって甘いんですが不思議と後味はサッパリ!
ジャージー牛の肉を食べられる鉄板焼きコーナーもあります。牧場で作られたバターをひいて焼く牛肉は絶品とのこと。
牛の行進を見よう

神津牧場に来たら絶対に見逃してはいけないのが、13時頃から始まる牛の大行進。約100頭もの牛の行列は大迫力です。
牛が行進するのは、休憩施設の隣。私たちが駐車場から休憩所に歩いて来たのと同じ道です。
初めて行った人へのアドバイス。時間が近くなって来たら、駐車場の方向をずーっと見つめていて下さい。トコトコと異様な光景が飛び込んできます。
遠くから牛の大群が押し寄せてきて、周辺の空気がザワザワと…。この「来るぞ、来るぞ…!」という始まりの雰囲気が忘れられません。
悲しいかな、こんなにあっという間に終わってしまうとは思っていなかったので、動画や写真の撮影に終止してしまいました。ほとんど見たのはスマホのレンズ越しだったので、その迫力を十分に味わい切れなかった感があります。みなさんは上手く撮影半分、肉眼半分を意識して下さいね(笑)。
さまざまな動物たち

神津牧場内には、牛以外にも様々な動物を見かけることができて楽しいです。牛も放牧なら、客も放牧。牧場内や牛舎を、かなり自由に見回ることができます。それだけに、お子様がいる場合は目を離さないよう気を付けて下さいね。
牛舎に行けば、触れる距離で牛が見られます。もちろん、危険なので手は触れないように気を付けて下さい。
時期が合えば、子牛にも会えます。
私たちが休憩所で休んでいた時は、野生の鹿がやってきました。擦り剥けた脚をペロペロ。
ふれあいコーナーにいるウサギさん。ドアの前で寝ているので中に入れません(笑)。
餌やりができる、ヤギ。食欲旺盛で、凄い勢いでフェンスを乗り出してきます。中には妊娠しているヤギもいました。
行くところ行くところで新しい動物に出会えて面白い。遠目ですが、馬がいたり…
豚もいます。イメージとは裏腹に、かなり脚が速く、元気に走り回っていました。
野生の小鳥もたくさんいます。都会では聴いたことのない鳴き声ばかり。姿を見ることはできませんでしたが…。
見渡す限りの緑の大牧場

神津牧場には、裏山に、牧場全体を見渡せる展望台があると聞きました。その展望台を目指して山に登ったのですが、センスがないのか辿り着くことができませんでした(笑)。誤解のないよう、コースはシンプルな一本道です。それでも見渡す限りの緑の大草原は素晴らしい光景でしたよ。
こちらが展望台までのコース。私たちは牛舎を左回りに、最上部に描かれている展望台を目指したのですが、最終的には何故か「放牧地」で遊んでいました。
コース途中にあった「展望台登り口」の看板。しかし、その入り口は木のフェンスで通行禁止になっているようでした。先ほどの地図で言うと、左側の「牛舎」の真上のあたりですね。確信が持てないので、さすがに行きませんでした。
こんな感じの舗装された一本道が延々と続きます。常に青い空、緑の草原、そして美味しい空気に囲まれて気持ちのいいことこの上なしです。
放牧されている牛たちを見かけることも。牛舎もあって、自由に見学できるようになっていました。
私たちが展望台の場所だと思っていたところにあったのが、この、ドアの前が雑草で塞がれてしまっているので恐らく廃墟。さすがにここではないよな…、とスルー。
「もう少し行けばあるかも?」と思って進むと、道は大草原の中に続いていました。結局、ここで展望台を諦めて引き返すことにしました。
それにしても、多分、展望台よりもここの方が素晴らしいんじゃないでしょうか。見渡す限り、地平線までの大草原は、ただただ気持ちよかった。「ヤッホー」と叫びたくなる衝動を抑えて、それでも思わず手を大きく広げてしまう私。こういうところに寝そべって本でも読んだら幸せだろうなー。
展望台には行けませんでしたが、それでも道の途中途中で見える景色は絶景そのものでした。牧場全体も、このように普通に眺めることができちゃいます。総括として、展望台へ行く人は休憩施設の人に、道を確認しておくことをオススメします。
個人的な評価
5
まさに「大自然を満喫できる牧場」でした。空気の美味しさ、動物たちの生の匂い、爽快な緑と青の景色と、東京に住む私には日常で体感できない貴重な要素だらけで感激でした。こういった静的な要素に加えて、「牛の大行進」というインパクトのある光景を鑑賞できるのも贅沢です。これで入場無料なのが信じられません。
今回は縁がありませんでしたが、「乳搾り」や「餌やり体験」「季節ごとの祭り」など、様々なイベントが用意されているみたいなので、時間が足りなくなることこそあれ、退屈することはないでしょう。自然体験の観光スポットとしては最高の場所なんじゃないでしょうか。
ちなみに「牛の大行進」の時間が13時頃で、さらにここからすぐそばにある荒船風穴にセットで行きたいことを考えると、同日に富岡製糸場と同じ観光コースに入れるのは難しいかもしれません。私たちの場合は、午前中に、こんにゃくパークへ行き、その後に神津牧場、荒船風穴というコースで群馬観光をしました。宿泊が可能な場合は、神津牧場に泊まって翌日に富岡製糸場へ行くのをオススメします。
神津牧場には夜にしか体験できない、宿泊客用のナイトツアーがあって、テン、ハクビシン、アナグマなど珍しい動物たちの生態を生で観察したり、天文台から星空を見ることができるそうです。夜の大自然も魅力的なので宿泊も考えてみて下さいね。